−ハードウェアの基礎について−


パソコンにとどめをさす? 強制終了


パソコンのハードウェア(機械部分)での故障で最も多いのがハードディスクの破損です。

ある意味この部品は消耗品ですので、使用頻度の高いパソコン、使用期間の長いパソコンは
本来はある時期をみて交換した方がいいと思います。

ただ特に使用期間が長いわけでも、使用頻度が高いわけでもないのにハードディスクの破損は
起きています。故障の主な原因は不用意な強制終了によるものがほとんどです。

ハードディスクの内部は写真のようにCD状の磁器ディスクが
回転しています。その上を磁器ヘッドのついたアームが移動
しています。(レコード盤の上を針が移動するような感じです。)

ディスクの静止時はアーム先端部のヘッドとCD状のディスクは
密着していますが、ディスク回転時には0.1μm (1mmの
1/1000)程度ディスク面より浮上しながら動いています。

ハードディスクの内部はこのようにとてもデリケートな構造に
なっていますので、外部からの振動を与えたり、ディスクの
アクセス中に不用意に電源を落としたり(強制終了)すると、
それはそのまま機器の破損につながります。

このようなことを理解したうえで、”ディスクのアクセス中には
絶対に電源を切らない”
ようにしないといけません。

ハードディスクのアクセス中には”アクセスランプ”が点滅します。使用される機器によってアクセス
ランプの場所は違いますが、パソコンの電源を投入後パソコンが起動するまでの間、点滅している
表示部(LEDや液晶)を探してもらえばすぐにわかると思います。

もしパソコンが完全にフリーズ(停止)状態なら、アクセスランプは消えているはずです。
それでマウスやキーボードの操作も一切反応しなければ、電源スイッチを約10秒間押し続ければ
パソコンの電源を切ることができます。この場合はハードディスクにダメージは残りません。

ただアクセスランプが点滅している場合は処理中の意味で、ハードディスクは回転しているわけ
ですから、こういうときに”なかなか画面が出ないから”とかいったことで強制終了をかけていると
ハードディスクを痛めてしまいます。

その場で完全に壊れなくてもそのダメージは確実に機器に蓄積されていきますので、その結果
機器の寿命を著しく縮めてしまいます。



※商用目的での無断転載はご遠慮ください