−ソフトウェアの基礎 (その3)−


パソコンに保存されている個人データーの管理ですが、
色々な誤解があるようなので取り上げてみました。


 ”パソコンの中にデーターを保存するとどんどんパソコンが遅くなるからデーターはパソコンに保存
せずに、フロッピーやUSBメモリーに毎回取っている”
 と言ってパソコンの中のデーターフォルダを
常に空にされている方を時々見かけます。

 その為作成されたデーターを使用するときには、毎回フロッピーやUSBメモリーを差し込んで、作業が
終わったらまたそれに戻す..。 別にこれが悪いとは言いませんがこれでは近年の大容量ディスクを
搭載したパソコンを使用する意味がありません。

 パソコンのハードディスク(記憶装置)はデーターを保存するためのものです。それにデーターを入れ
てはいけない?? という思い込みは明らかな誤解です。

 これは初心者の方ではなくある程度パソコンのキャリアを持っている方に見られる傾向です。


パソコンを車に例えると..



- 間違った発想の例 -


 おそらくそう考えられる方たちの発想は、上図のようにハードディスク(記憶装置)内に保存された
データーは常にパソコン(車)の荷台の上にあり、これらの書類等が増えるほど積荷が多くなるので
パソコン(車)のスピードが遅くなり、積荷(作成したデーター)を減らすほどスピードが速くなるという
ものではないかと思います。そう考えられるのは理解できますが、これは明らかな誤解です。





パソコン内部の実際の処理は..





 実際のパソコン内部の処理としては、作成されたデーターやその他のソフトウェアなどはハードディスクと
いう倉庫内に保存され、データーは使用する時にだけ荷台(メモリー)の上に乗り、処理が終わればまた元の
倉庫に戻る
というのが正しい考え方です。そのため作成されたデーターをいくら消そうが、それらは通常は
積荷にはなっていませんのでパソコン自体の動作スピードは速くはなりません。

 話が複雑になるのでここでは詳しくは触れませんが、常に荷台に乗っている荷物(ウインドウズや常駐
ソフトなど)の整備により、本当の意味での軽量化(速度アップ)は可能ですが、やみくもにやってしまうと
起動不調などのトラブルにもなりますので注意が必要です。

 データーをバックアップする意味での外部メモリーへの保存は推奨するところですが、パソコンの速度
アップのためにマイドキュメント等のデーターフォルダを空にして、使用する毎に外部メモリーを差し込んで
使用することには何の意味もありません。

 ※注:但しハードディスクの容量不足を補う意味での外部メモリーへの保存はこれにはあたりません。


※商用目的での無断転載はご遠慮ください